妻が見付けられなかったヘソクリを発見

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学生結婚であったため生活は困窮、若い時は貧乏でも苦ではなかったのですが、社会人になり接待などお付き合いする機会が多くなると、毎月1万円のお小遣いでは全く足りません。
持ち家を持つのが子供の時からの夢だった妻、妻も贅沢はせず買い物は特売品のみ、友達の中には独身の者も多く、遊びに誘われても毎回断ると徐々に疎遠に。
そのことを妻に話すと「お金が掛からないで済むじゃない」と一蹴されてしまう始末。

夫婦仲は悪くはないのですが、毎月1万円のお小遣いでは足りなすぎる、人は「1万円あれば毎日コーヒー飲めるじゃない」と言うのですが、私の場合はお小遣いから昼食代を出していため、コーヒーを飲める余裕はありません。妻に「せめて2000円だけでもお小遣いを上げてくれないか」と交渉すると、『アンタ、2割も給料上がってないでしょ』と、ごもっともな意見。

アパートに居るとアレヤコレヤお金が掛かるため、妻は頻繁に実家に帰省、妻がいないと静かで良いのですが、妻が留守の間の食事代は1週間で5000円だけ、お米は妻の実家から頂いたものがあり、妻が留守の間はオニギリだけ。食費を浮かしたことで5000円は丸々私のもの、我慢した甲斐があり幸せな気分、このお金を何に使おうかと仰向けになって考えていると額縁の後ろに封筒があるのを発見。1年ほど前、妻に「ヘソクリが無くなった!アンタが取ったのでしょ」と言われたことを思い出し、もしかしてあの封筒は妻が見付られなかったヘソクリでは?

祈るような思いで封筒の中を見ると現金10万円、このお金でやりたいと思っていたことが沢山できる、しかし、妻にバレると大変、妻が戻って来てから1週間経ってもヘソクリに気付かなければ黙って自分のものにしよう。

妻が戻って来てもヘソクリが無くなっていることに気付かない、ドキドキの1週間が経ち、これでようやく自分のものになると思ったら、
『アンタ、10万円を使ったら1年間はお小遣い無いよ』
「知っていたの?」
『当たり前でしょ、アンタを試したのよ』と・・・

お金は手にすることは出来ませんでしたが、10万円を手にしたとすればアレヤコレヤ出来ると思うと嬉しくなり、お金を使わなくても人は気持ち次第で幸せになれることを知りました。